2014夏 聞き巡りと ヴィラメディチ その2
ローマでもコンサートを聞きに参りました。友人にも時々驚かれることなのですが
僕はチャイコフスキーも好きなのです。風邪をひいて寝込むと「悲愴」を大きな音で聴いています。
で、とてもベタな「白鳥湖」のカラカラ浴場の野外上演です。初演に近いスタイルでの上演と聞いていたので
楽しみに参りました。
先に言いますと、すばらしい上演でした。オペラ座のオーケストラは、ま、普通なのですが、
踊りのすばらしさ、空気、香り・・それはすばらしい体験でした。
異常な低温で寒さに震えながらきいたのですが、それも白鳥の悲劇と似合っていました。
カラカラの古代遺跡もそのまま美しい白鳥の背景でした。
何度も仕事でローマにきているのですがヴイラ メディチの内部には入ったことがなかったのです。
まずそこを訪ねることにしました。
バルテュスさんが館長の時にご自身の手で随分修復されたそうで、それも視たかった。
バルテュスさんの作品タブローに接するとこの建物の陰翳も彼の作品の一部のようにおもえます。
光りと壁の美しさ、タブローから受ける感銘と同じです。
そしてなによりもベルリオーズ、グノー、ビゼー、マスネ、ドビュッシー、フローラン・シュミット
ロマン・ロラン アングルが青春を過ごした建物と風景に触れたかったのです。
ヴイラメディチからのローマの風景
先人たちがくつろいでいた図書館まえの部屋で偉人達の真似をする猫
彼らが憩った部屋の窓からのローマの「松」
カラカラ浴場の会場には一時間早く着いたのですが、美しい広場でシャンパーニュなど でくつろげる。偶然、ローマにいるフランス人の国連職員夫妻と会い、 チャイコフスキー論議などで
愉しくすごしました。終演はもちろん日付が代わってから、タクシーでフェリーニローマの疾走シーンの逆コースでローマにもどりました。下し写真はシグマではなく、携帯です。